大阪教育大学は,1874年(明治7年)5月に設置された教員伝習所にその起源を求めると140年を超える歴史と伝統を有する我が国有数の教育大学です。教育学部の中には,豊かな教養と幅広い実践的な指導力を持つ教員を養成する「教員養成課程」,豊かな教養と高い専門知識・技能を培う本格的なリベラルアーツ教育を学ぶ「教養学科」,国立大学で唯一夜間に開講している小学校教員養成課程「第二部(夜間学部)」があります。
リアルな子育てをイクメンパパから学ぶ「パパティーチャー」
教員養成課程家政教育講座の小崎恭弘准教授は,一風変わった実践授業を数多く展開しています。その一つ「パパティーチャー」は,子育てをする男性を指す“イクメン”とその子どもが先生となり,子育てや仕事,結婚などのライフデザインを語る人気授業です。立ち合い出産や献立作りなど,イクメンパパたちの語るざっくばらんなエピソードから,学生たちは具体的なライフイメージを膨らませ,さまざまな家族の形や在り方を知ります。また,赤ちゃんを学生が次々に抱っこしていく「赤ちゃんバケツリレー」は,スキンシップを通した肌のやわらかさや温もり,匂いを体感することで,命の重みとはかなさを認識する体験プログラムです。
本学は,次世代を担う学生が,希望をもって社会に羽ばたけるよう,働きながら子育てができる職場のロールモデルとしての機能も担っています。教職員の仕事と子育ての両立を支援するため,「女性の育児休業取得率80%以上」「男性の育児休業取得」「ノー残業デーの導入」など,厚生労働省が定めた基準をクリアし,「子育て支援企業」認定の証である「くるみんマーク」を平成27年11月に取得しました。さらに,乳幼児を育てる教職員や学生のために,授乳室やおむつの交換台,乳幼児の補助便座といった育児設備を,柏原・天王寺の両キャンパスに整え,出産,育児,介護などのワークライフバランスや就業制度に関する相談窓口を設置するなど,施設・サービスを充実させ,子育て環境の整備を推進しています。