もちろん、子どもは突然、中高生や大学生になるわけではなく、私たちおとなにも確かにその時代はあったのだけれど、若い世代は、発信も受信もエネルギッシュで、なのにもろくて、振り幅も個人差大の特別領域だ。
彼ら世代が社会と隣り合う機会が欲しくて、いずみっ子では、同世代異世代の様々な人たちと体験活動をしながら社会参画する場を 彼らの企画力を活かして創出している。
例えば、中学生・高校生で構成する『フィールド!』
フィールド!は、中学生・高校生のためのコミュニティスペースだ。
親の庇護から逃れ、自分の判断で歩み出そうとする彼らの現実世界は、驚くほど狭い時がある。瞬時にして世界をのぞき見るツールを自在に操りながら、同じツールの小さな世界の中でうまく泳ごうとしてヘトヘトになる。
この充足感に満ちる活動が、自らを何度も訪れる人生の苦境から救うことを知る由もなく、彼らは次の企画のあれこれに興じている。
この夏は、11月3日に実施する 『地球市民ワークショップ 日本発見!ウォークラリー in京都』の企画の募集準備が現在進行中。詳細は、9月半ばにはホームページに掲載の予定なのでぜひご覧あれ。
いずみっ子の若い世代を対象とした活動で、もう1つ注目していることは、彼ら世代の入力の柔軟さに焦点を当てることだ。
私たち親世代が100のことばを尽くしても、彼らの弾力がはね返すことは想定内。企画の中に、入力の場面をしかける。
日本の子どもたちは、受け身であることが問題視され、青少年活動の多くは自主的であることに着眼してきた。私たちの活動も然り。人の主体性が人を成長させることを体験的に確認し続けてきたわけだが、その世代が出力ばかりに傾倒する危うさも又、体験的に認識する。
出力ばかりを賞賛された末路に、社会人として歩み出した一歩を自分で苦しい振り出しにしてしまう若者を輩出する活動からの脱出。一定数の若い世代を対象とした活動をいずみっ子が有する以上、常に離してはならない課題だ。
この意図を側面に持つ企画の1つが、毎年末に行われる『子どもによる主体的な文化発信ステージ 何でもありコンサート』だ。
コンサートとあるが、実は冠の通り何でもあり。舞台の上でできるものであれば何でもOK。
ただし条件は子どもであること。
毎年、舞台の上でおすわりができたばかりのベビーから高校生まで、ダンスや漫才、バンド、演劇と様々なパフォーマンスを繰り広げる。
ドキドキが伝わるような小学生からの応募の電話が、私たちスタッフの大好物。
出演者とスタッフの合同で開催する企画会議での子ども力は圧巻だ。
もちろんいずみっ子企画であるから、スタッフも子ども。チケットもぎりは小学生が活躍、舞台裏を大道具の中学生が駆け回り、高校生・大学生は照明・音響はもちろん舞台監督までもを担う。
実際、現在の彼らは荒けずりながら、一応の公演の裏方を務める技術力を身につけているかもしれない。
それらは数か月も前からの努力と、引き継がれる先輩からの指導の賜であり、又、その過程でプロのおとなの気迫にたじろぎ、出演の子どもらの本気に臨場することで、それに応えようと必死にならざるを得なくなるゆえの成果でもある。
このコンサートには、1年かけてじっくりと仕上げた『演劇ワークショップ ドラマスクール』の公演もある。
今年は12月18日(日) 只今参加者大募集中。 興味のある方はぜひ連絡下さい。
本番 12/18(日)
只今、出演者・スタッフ募集中。
12/18(日)『何でもありコンサート』にて公演
ぜひ観に来てください。
次年度の募集は年末から。
※どちらも、詳細はいずみっ子にお問い合わせを!