今しかできないことを楽しむ。 子どもたちの描くぐちゃぐちゃの絵

モリヤマ ミキ(住の江幼稚園 絵画造形講師陣)

更新:2016-05-16

大人の私たちが、子どもから教わることは、幼稚園生活ではたくさんあります。

絵を描く時に大切にしたいことは、子どもたちが、楽しいなと興味を持ち、ワクワクとした気持ちで取り組める様に、我々保育者は日々の保育の中で探索し、子どもと寄り添い実践しています。子どもが絵を描き表現することは、お話することと同じ事で、子どもの描く絵の中には、子どもの声が聞こえてくるような、様々な思いやお話がいっぱいです。

保護者からの、「うちの子は絵が下手くそやから、ぐちゃぐちゃでしょ」と言われる事があります。生まれて0歳から5年の子どもたちが描く線は決して「下手くそ」でも「ぐちゃぐちゃ」でもなく、子どもの絵の中に一人ひとりの発達があります。この発達は2歳になったから丸が描けるではなく、一人ひとりの発達は違うのです。
5歳年長さんになって、3歳の時に描いていた絵を描いてよと言っても、3歳の時の線に戻ることはできません。

絵の発達や意欲的に描いてる姿も嬉しいですが、今しか描けない線や丸やグルグル描くことはないということを思いながら子どもの絵を見てください。なんだか「ぐちゃぐちゃ」に見えていた線が、絵の成長を感じ、素敵な作品に見えてきますね。

 

執筆者

  • モリヤマ ミキ
  • 住の江幼稚園 絵画造形講師陣
  • 住の江幼稚園幼稚園教諭を経て住の江幼稚園絵画造形講師
  • ふぁみなび:住の江幼稚園紹介ページ