①では、キャッシュレス社会においてマネジメントが困難な背景と「見える化」の必要性について述べました。②では、具体的な「見える化」の方法についてご紹介します。
結論から述べますと、「見える化」とは記録すること。第2回のテーマ「子どものお小遣い」と同様です。私は、あるいは我が家は、「何に、いくら使っているのか」その実態を記録することで、お金の流れを「見える化」しましょう。だいたい1ヶ月単位で分類項目ごとに合計しますが、その前に、何に、いくら使っているのか予想金額を考えておきましょう。
私流・我が家流の方法を見つける
理想を言えば1年ですが、1ヶ月、もう少しがんばれそうなら3ヶ月続けることを目指して、まずはできそうな方法を試しましょう。自分のライフスタイルに沿った無理のないやり方がベストです。市販の家計簿を使ったり、スマホのアプリやパソコンの表計算ソフトを利用したり。スケジュール帳に簡単なメモを残すだけでも、ある程度の期間まとまると貴重なデータになります。
子どもが保育園や学校でもらってくるプリントをファイルする習慣があれば、ついでにレシートの整理もしましょう。レシート以外にも、クレジットカードや交通系カードの利用明細、光熱水道などの口座引き落としの通知など、大事な情報は残しておきましょう。
毎日できない場合には、週末にまとめて整理してもOKです。家族を巻き込めば、「孤独な作業」が「面白いゲーム」になるかもしれません。1円単位の細かい数字の帳尻あわせが目的ではありません。およその傾向を知ることが目的と割り切りましょう。
分類の仕方を工夫する
最近は家計簿も多様になりました。スマホのアプリを含めて、お仕着せの家計簿が「使いにくい」と感じられた経験をお持ちの方もおいででしょう。 いくつかの理由が考えられますが、分類項目がしっくりこなかったのかもしれません。
物やサービス自体に注目するのではなく、目的で分けるとスッキリします。同じ物(例えばリンゴ)でも、目的が異なれば分類項目も違ってくるというわけです。家族で食べるのなら「食費」ですが、誰かにプレゼントするのなら「交際費」、学校の授業で使うのなら「教育費」です。ただし、分類項目が多すぎても混乱します。大まかなお金の流れを把握できればよいのですから、明らかに分類できるものに限定するのもいいでしょう。
自分で分類項目を作る方法もあります。例えば、食料品はAスーパー、洗剤などの日用品はBドラッグストアー、飲み物やお菓子はCコンビニのように、普段よく使う店が決まっている場合はお店ごとに分類してもいいですね。
1ヶ月後、分類項目ごとに集計し、最初に考えた予想金額と比べてみましょう。予想とずれていましたか?それとも予想通りでしたか?お金は大事な生活資源です。どこかに必ず改善すべき点があるはず。「見える化」によって、私の・我が家のおよそのお金の流れとともに、「使い方の癖」≒課題も発見できたのではないでしょうか。
次回は、お金のマネジメント第三弾として「予算化」について書く予定です。